不妊症検査の流れ

当クリニックでは、下記治療を行っております。
子宮卵管造影(HSG)»排卵誘発 »人工授精(AIH)»不育症に対する染色体検査 »

不妊症の検査の流れ

以下の検査(不妊症スクリーニング検査)を行っていきます。月経周期によってできる検査が決まっており、1回ではすべての検査はできません。1-2周期かけて検査を行っていきます。料金が高額となることがありますので、「費用について」のページををご確認ください。

1. 経膣超音波

卵胞(卵子が入っている袋)の大きさを測定することにより、排卵日の推定をします。また卵巣や子宮の形の異常をみることができます。子宮内膜症や卵巣のう腫、子宮筋腫が見つかることもあります。


2. 基礎ホルモン検査

月経3-5日目くらいが卵巣が一番休まっている時期にあたり、この時期に下垂体ホルモンであるLH・FSH、また卵巣の卵胞ホルモンであるエストラジオール(E2)を測り、卵巣機能をみます。当クリニックでは抗ミューラー管ホルモン(AMH)を検査することができます。卵巣の中の卵子がどれだけ残っているかがわかる検査です。まだ新しい検査で健康保険の適応がありませんので、6,300円の料金がかかります。

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(1)低温期(卵胞期)の検査
   月経3‐5日目:基礎ホルモン検査(LH、FSH、エストラジオール(E2)など)
   初回は抗ミューラー管ホルモン、感染症、貧血、肝腎機能検査なども行います。
   月経7‐10日目:子宮卵管造影(HSG)
(2)排卵期の検査
   月経11‐14日目:排卵期ホルモン検査(LH、E2、プロゲステロン(P4))
(3)高温期(黄体期)の検査
   月経20‐22日目:黄体期ホルモン検査(E2,P4)


3. 感染症・生化学検査

初診時にはクラミジア検査、また体外受精前には梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIVウイルスの検査を行います。また不妊症以外の病気がないか、妊娠しても大丈夫な体かどうか、肝臓や腎臓の機能や血糖値なども検査します。


4. 子宮卵管造影(HSG)

卵管の通りを見る検査です。子宮の中の異常もわかることがあります。また、この検査をすると卵管のとおりが良くなるためその後妊娠がしやすくなることも知られています。ただしちょっと痛い検査なので、当院では痛み止めをしっかり使い、なるべく細い管を使用して検査を行います。月経終了後から排卵する前の月経7-10日目くらいに行います。詳細は「子宮卵管造影(HSG)について」のページをご参照ください。


5. 排卵期ホルモン検査

卵胞が育ってくるとE2が上がってきます。そしてE2がある値になると下垂体に作用してLHが一気に上昇します(LHサージ)。LHサージが始まってから約36-38時間後に排卵となります。LH、E2、プロゲステロン(P4)を検査することにより超音波よりもさらに正確な排卵日の推定を行うことができます。


6. 黄体期ホルモン検査

黄体期に赤ちゃんが子宮にくっつく着床が起こります。着床するには子宮内膜がある程度厚くなっていなければなりません。また黄体ホルモンであるP4が十分に出ていなければやはり着床できません。超音波検査およびE2、P4を測定します。


7. 精液検査

精子の数や元気度を顕微鏡で見て検査します。ご主人の都合でいつでもできますが、3-7日間の禁欲期間をおいていただきます。ご自宅で採取する場合は、3時間以内に持ってきていただきます。


8. その他

ご主人との相性をみる性交後試験(ヒューナーテスト)や副腎のホルモン、また子宮がん検診などその他の検査を患者さまに合わせて行うこともあります。

不妊症の治療

不妊症の原因が分かればそれに対する治療を行います。原因不明不妊症に対する標準的治療としては、まずタイミング療法を5-6回行います。残念ながら妊娠しない場合には人工授精となります。人工授精で妊娠できる方は5-6回までにほとんどが妊娠できるので、妊娠しない場合にはそれ以上やってもかなり困難であることがわかっており、体外受精をおすすめすることになります。
前述の通り、妊娠のしやすさは年齢に大きく左右されますので、年齢の高い方は早めのステップアップをお勧めすることがあります。不妊治療は健康保険の適応外となる場合があり、料金が高額となることがありますので、「費用について」のページをご確認ください。

1. タイミング療法

超音波やホルモン検査などで排卵日を推定し、性交日を指導する治療法です。特に排卵障害や排卵日が不安定な方に効果があります。排卵がうまくできない人には排卵誘発剤を使用することがあります。


2. 排卵誘発

排卵障害のある方には、排卵誘発剤を使用します。まずは弱い飲み薬(クロミフェン)を使用しますが、無効の場合はゴナドトロピン注射を行います。卵巣過剰刺激症候群や多胎妊娠には十分に注意して使用します。通常はタイミング療法や人工授精を併用します。詳細は「排卵誘発について」のページをご参照ください。


3. 人工授精(AIH)

子宮内に調整した精子を直接注入する方法です。“人工”とついていますが、精子が子宮頚管部を近道できる以外はほとんど自然妊娠と変わりありません。詳細は「人工授精(AIH)について」のページをご参照ください。


4. 体外受精胚移植法(IVF-ET・ART)

人工授精を5-6回やって妊娠できなかった方は、残念ながら人工授精で妊娠できる可能性はかなり低くなります。その場合は体外受精胚移植法の適応となります。詳細は「体外受精治療について」のページをご参照ください。


5. 手術療法

不妊症に対する代表的な手術療法に、子宮内膜症に対する腹腔鏡手術があります。腹腔鏡では原因検査のための診断的腹腔鏡や多嚢胞性卵巣症候群に対する卵巣多孔術もあります。また子宮鏡による子宮筋腫摘出術などがあります。詳しくは担当医にご相談ください。