院長 林 博よりごあいさつ

私と看護師でもある妻は不妊症患者であり、不育症患者です。
私は自らの治療を始める前から生殖医療を専門としておりましたが、自らが体外受精をしてその治療で成功しなかった時のつらさ、ぶつけようのない怒り、みじめな気持、世間の厳しさなどは、経験しないとわかりませんでした。

度重なる不妊治療でようやく授かることの出来た我が子がすぐに流産してしまう、その絶望感たるや言葉では言い尽くせません。
そして、夫婦二人きりで歩んでいく将来について話し合っていた頃、5回目の顕微授精でようやく新たな生命を授かりました。
思い返してみれば、私ども夫婦が非常に困難な症例であり、この経験を今後に活かし世の中に伝えていくことが自身のつとめであると考えております。

国内最先端の高い医療技術とやさしさをこめた不妊治療・不育治療施設をつくりたいと奮い立ち、構想から8年を経て、念願の恵愛病院生殖医療センターを開業いたしました。


ちなみに私たち夫婦はまだ不妊治療・不育治療を続けています。みなさまとともに新しい生命が授かれることをお祈りしつつ。


2011年4月



恵愛病院生殖医療センターの開設後約3年半がたちました。
多くの患者さまに受診していただき、2,000人以上の患者さまが妊娠することができました。
すでに無事出産し、2人目のお子様を希望され再び受診される患者さまも増えてきており、母親となってたくましく成長した姿をみせていただくことが何よりうれしく思います。
一方で、残念ながら力及ばず結果が出なかった患者さまもおり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

子供が欲しいと願う多くの患者さまと接してきましたが、どんな手段を使ってでも子供を授かってほしいと強く思うようになりました。
私自身、体外受精を含む不妊治療・不育治療を多く経験し、一度は子供のいない人生を考え始めた時期もありますが、幸いにも子供を授かることができました。だからこそ言えると思いますが、「子供を授かると人生が変わる」ということです。

女性の妊娠のしやすさは何といっても年齢に強く依存します。時期を逸してしまい、体外受精を行ってもすでに妊娠がかなり難しくなってしまった患者さまを多くみてきました。
どんな患者さまでも自然に近い方法で妊娠できる可能性はありますが、たった一度の人生を低い可能性の方に賭けるのはあまりにもリスクが高いと思います。しかるべき時期に、最も成功率の高い治療法を選択するべきです。

現在の医学では体外受精が最も成功率の高い治療法であり、今までどんな治療をしても一度も妊娠できなかった患者さまが、一回の体外受精で妊娠できてしまうことも多いです。しかし、体外受精は高額医療であり、通院回数も多いなど、まだまだ欠点の多い治療法でもあります。体外受精に抵抗のある患者さまも多いと思いますが、リスクのある治療法ではありません。私自身、体外受精(顕微授精)で子供を授かっており、もし体外受精がリスクのある治療法であるなら専門医である私がそんな治療法を選択するはずがありません。

女性の妊娠に適した期間は20-35歳の約15年ほどです。たった一度の人生です。決して悔いの残らない選択をしていただきたいと思います。

私は、今後の人生を不妊治療・患者さまにささげる気持ちでいます。体外受精をはじめとした不妊治療・不育治療にはまだ多くの欠点があり、このような欠点を改善していくことが私の使命だと思っております。
今後も、継続的に患者さま満足度・治療成績・センター施設やスタッフレベルのより一層の向上を目指していく所存です。何卒よろしくお願いいたします。

残念ながら、力及ばず子供を授かれなかった患者さまへ

私の力不足でご期待に応えられず、誠に申し訳ございませんでした。
とてもつらく、長く、険しい治療だったと思います。
患者さまの頑張りは私が一番よくわかっているつもりです。
ご夫婦でともに力を合わせて同じ目標に向かって努力した道のりは、決して無駄にはなりません。
今後の人生で何よりも代えがたいものになるのではないかと思います。

2015年1月
恵愛生殖医療クリニック志木
院長 林 博

staff

プロフィール
平成9年、東京慈恵会医科大学卒業。同大学病院にて生殖医学に関する臨床および研究に携わる。平成23年4月恵愛病院生殖医療センター開設。生殖医療専門医・内視鏡技術認定医・周産期専門医の全てを持つ不妊治療のスペシャリストです。自ら体外受精・顕微授精や不育治療を経験しており、患者さま目線の治療を提供いたします。

院長が修得している専門医・認定医資格

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医12,220名(産婦人科専門医に対する割合)
日本生殖医学会 生殖医療専門医386名(3.2%)
日本産科婦人科内視鏡学会 技術認定医292名(2.4%)
日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医176名(1.4%)
日本内視鏡外科学会 技術認定医 
日本不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー 

(平成23年2月1日現在)

産婦人科を専攻する医師は5年間の研修を経て、まず基本となる日本産科婦人科学会産婦人科専門医を修得します。そして産婦人科専門医を習得した後、さらに再分化された専門領域(subspeciality)を目指していきます。産婦人科領域では大きく分けて生殖医療(不妊症など)、内視鏡(腹腔鏡など)、周産期(産科)、婦人科腫瘍(卵巣癌や子宮癌など)の4分野に分かれています。通常は1分野または2分野を専門とすることが多いのですが、院長はこの4分野のうち3分野の専門医を修得しております。

専門医とは(日本専門医制評価・認定機構による定義)

わが国では、医師国家試験に合格した医師は、自由に標榜科目を選ぶことができますが、日本専門医制評価・認定機構では、加盟している各学会と協調し、5年間以上の専門研修を受け、資格審査ならびに専門医試験に合格して、学会等によって認定された医師を専門医と定義しています。また、以下に厚生労働省の定める、専門医資格を認定する団体の基準を示します。

1. 学術団体として法人格を有していること
2. 会員数が1,000人以上であること、かつ、その8割以上が当該認定に係る医療従事者であること
3. 一定の活動実績を有し、かつ、その内容を公表していること
4. 外部からの問い合わせに対応できる体制が整備されていること
5. 専門性資格の取得条件を公表していること
6. 資格の認定に際して、医師、歯科医師、薬剤師においては5年以上、看護師その他の医療従事者においては3年以上の研修の受講を条件としていること
7. 資格の認定に際して適正な試験を実施していること
8. 資格を定期的に更新する制度を設けていること
9. 会員及び資格を認定した者の名簿が公表されていること

このように専門医とは、ある一定の期間学会の認定を受けた施設で研修し、その診療科や分野において高度な知識や技量・経験を持ち、かつ公正な試験に合格しなければ習得できません。

「日本で唯ひとり生殖医療、内視鏡、周産期すべての専門医である」という根拠

以下の各学会のホームページで公開されている専門医をすべて持つ医師は、日本で唯ひとり林博院長のみです。(平成23年2月1日現在)

・日本生殖医学会 生殖医療専門医
・日本産科婦人科内視鏡学会 技術認定医
・日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医

上記のホームページリンク先で専門医のリストが公開されています。どなたでもご覧になれますのでご確認ください。