男性の方へ

不妊治療について知っていただきたいこと

1.妊娠にはタイムリミットがあります
特に女性の場合、30歳を過ぎると卵子の老化が始まり35歳を過ぎたころから急激に卵子の質が低下します。40歳以上になるとほとんどの方が不妊症となってしまいます。
卵子は特殊な細胞で、女性本人が産まれた時(赤ちゃんの時)にはすでに出来上がっており、その後新しく作られることはありません。40歳の方であれば40年以上前に作られた卵子を使っていることになります。そのため、どうしても卵子の質が落ちてしまうのです。卵子の老化は誰でも確実に起こり、一度劣化したものが改善することは二度とありません。どんな方でもいずれは不妊症になってしまいます。
時期を逃してしまうと、いくら体外受精などの高度な不妊治療をしても妊娠できなくなってしまうのです。

女性が30歳を過ぎたらできるだけ早く妊娠を目指すべきです。

2.不妊原因の半分は男性側にあります
不妊症は主に女性側に原因があると思われがちですが、不妊原因を男女別で見てみますと、女性側だけに原因があるのは約40%、男性側だけに原因があるのは約25%、男女共に原因があるとされるのは約25%といわれています。
合計すると不妊症カップルの半分以上に、男性側にもなんらかの原因があることになります。

→「男性不妊症について」をご参照ください。

男性にご協力いただきたいこと

1.精液検査を受ける
痛みを伴う検査ではありません。3-7日間禁欲していただき、マスターベーションで専用の容器に精液を採取していただくだけです。
当クリニック内の専用のお部屋(完全防音の採精室)で採取していただいてもよいですし、自宅で採取してもらい3時間以内に持参・提出してもらっても結構です。
料金は初診料含め1,280円(保険診療)です。保険証を必ずお持ちください。
精液検査受付時間は診療時間と異なりますのでご注意ください。

月〜金曜日:12:00~13:00、17:00~18:00
土曜日:  12:00~13:00
(完全予約制となります。受付・TELにて事前予約をしてください)

※検査結果は後日再診時となります。


→「男性不妊症について」をご参照ください。

2.女性とよく話し合う時間を作っていただき、心の支えとなる

不妊治療では、特に女性はココロも体も大きな負担を強いられることになります。
妊娠できず月経が来てしまった時や、せっかく妊娠しても流産してしまう場合もあります。その時は気分転換の手助けをしてあげてください。普段と違う食事をしに行ったり、舞台も見にいったりしてもよいでしょう。非日常的なことは重苦しく悲しい気分を変える手助けになると思います。
また、体外受精など体への負担を伴う治療もあります。その時は家事を手伝ってあげたりして、休息をとってもらうようにしてください。
不妊治療はつらく長い道のりです。ご夫婦そろって、力を合わせて階段を一歩一歩登っていく作業となります。
そのため、女性とよく話し合う時間を作ってください。それにより女性の負担が緩和されることは間違いありません。必ずや心の支えとなると思います。

精液検査について

基本的な精液の検査になります。
当クリニックは専門的な男性不妊症の治療はできません。高度な治療が必要な場合は高次医療機関へ紹介させていただくことがあります。

精液量:
射精された精液全体の量です。1.5cc以上あれば正常です。
精子濃度:
精液1ccあたりに対し、精子が何匹いるかをみます。精子は数が多いので10の6乗であらわすことが多いです。正常は15X10^6(1,500万)匹/cc以上です。
運動率:
すべての精子のうち、何%の精子が元気に動いているかをみます。40%以上動いていれば正常です。
奇形率:
精子は、数が多いので形が悪い精子(奇形精子)がある一定の割合でできてしまいます。原則、奇形精子は受精することができません。また、赤ちゃんの奇形とは全く関係ありません。すべての精子のうち、奇形精子の割合をみます。30%以下であれば問題ありません。
すべての運動精子数(精液量 X 精子濃度 X 運動率)により、ある程度の治療方針を決定できます。精液検査の結果は、同一人物でもかなりばらつきもあるため一概に決定することは出来ません。以下は大まかな目安と考えてください。

運動精子数(精液量 X 精子濃度 X 運動率)
2,000万以上タイミング療法
1,000-2,000万人工授精
500-1,000万体外受精
500万未満顕微授精
乏精子症:
精子濃度が正常値以下の状態
無精子症:
精子が1匹もいない状態
精子無力症:
精子はいるのですが、動きが弱かったり全く動いていない状態
奇形精子症:
奇形率が正常以上に多い状態
(実際には上記が組み合わされて症状が出ることが多いです)